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ピアノが上達しないウチの子供、、、これは不器用ですか?病気ですか?

Q:5歳の娘にピアノを習わせていますが、他の子供より上達が遅れているようです。それだけでなく、折り紙をおらせたり、なにか工作のようなことをさせてもなかなかうまくできません。成長とともに、きちんとできるようになるのでしょうか?

A:ピアノのレッスンについては、お母さんとしてはなんと早く上達して欲しいと思われるでしょうね。
お子さんにとっては楽しくレッスンできるということ、音を楽しみ、音楽を好きになってくれることが大切ですね。
他の子供より上達が遅れてもいいのではないでしょうか。好きなら、そのうちに上手になりますよ。


5歳で五本指が独立して動けばまったく問題なし!

指先の動きは、生まれて徐々に発達します。
赤ちゃんの頃は、五本の指が全て一緒に動くような状態です。
それから徐々に親指と他の4本の指が別々に動かせるようになり、1歳くらいになると親指と人差し指でものをつかめる様になります。


それ以降、段々と5本のそれぞれの指が独立して動かせるようになってきます。
この発達も個人差がありますから、ご質問のお子さんのように、5歳位になっていても、一つ一つの指がそれぞれ独立した動きをするのが難しいという子供もいるのです。


5歳くらいでは、通常、「グーチョキパー」じゃんけんができたり、指をおって数を数えられるようになります。
これができないようなら受診してみましょう。

指の動きは脳や小脳からの伝達司令によるものです。

受診の際、医師が見るのは、親指と人差指の動きです。
親指と人差し指、中指は比較的早く独立して動きますが、薬指と小指は大人でも動かしにくいものです。


この時に親指と人差指でモノをつかめなかったり、他の指も一緒に動くようなら、一本一本の指の動きに対する脳からの連絡経路がまだ混乱している状態が考えられます。
あるいは小脳の影響がある場合もあります。


指先の動きは、脳からの伝達によるものです。脳からの伝達というのは、経路がとても複雑です。
そのシステムは、脳の神経の中で、それぞれの指を支配している部分が分かれて、そこから定期的な司令が起こり、指が独立して動くわけです。
そして小脳が、指先の動きが順調に行くためのコーディネーターのような役割をしています。
そのため、もし、指先の動きに異常があるなら、脳からの伝達の経路が円滑に発達していないか、小脳に異常があると考えられるのです。

手を使う遊びやゲームで練習のかわりになる!!

器用か不器用かという問題は、運動機能と違って難しい問題です。
子供の資質の問題もありますし、ご両親が器用か不器用かということも影響があります。


ご両親が不器用なら、余計にお子さんの不器用さが気になります。
一つの判断として、「キラキラ星」の動作ができるかどうか大人なら簡単にできますが、子供にとっては難しい動作です。やらせてみましょう。


幼稚園児でもまだゆっくりとしかできません。
「キラキラ星」や「じゃんけん」ができるようなら大丈夫。


少し不器用だなと思ったら、遊びの中で、できるだけ指の独立運動を促進してあげましょう。
例えば「むすんでひらいて」等の手遊びの歌や、「影絵」や「あやとり」など手を使って行うゲームやを持つ練習なども効果的です。
成長とともにだんだんできるようになると思いますが、それでも心配なら、病院に行って診察をうけることをおすすめします。